低血圧

低血圧:1万人の健康大事典

低血圧

そもそも血圧とは、心臓が鼓動を打ち、その瞬間に心臓から押し出された血液が血管に与える圧力のことを指しています。心臓の収縮期の圧力を最高血圧、拡張期の圧力を最低血圧、そして両方の差を脈圧と呼び、健康か否かのバロメーターのひとつとして頻繁に測られているのはご存知のとおりです。

血圧といえば、特に高血圧が命を脅かすものとして重要視されていますが、低血圧についてはあまり深刻に受け止められていないようです。しかし、私たちの日常会話の中では、「低血圧だから朝がつらい」など、話題に上ります。つらさが理解されにくい低血圧。その実態は一体どんなものなのでしょうか。

<低血圧の定義>

  • 低血圧特有の症状を訴えている
  • 国際的な定義は特にない
  • 最高血圧が100〜110mmHg以下
  • 脈差が20mmHg以上
  • 本態性低血圧、起立性低血圧、症候性低血圧の3種に分類される
    • 本態性低血圧⇒原因となる病気が特にない低血圧
    • 起立性低血圧⇒安静時は正常な血圧なのに、急に動いたときに脈差が20mmHg以上になり、不快症状があるもの。このうち、原因不明のものは『本態性起立性低血圧』、原因が判明している場合は『症候性起立性低血圧』と分類される
    • 症候性低血圧⇒内分泌疾患、降圧剤、脱水など、特定の理由が判明している場合

<低血圧特有の症状>

  • だるい、疲れが取れない
  • 無気力
  • 食欲不振
  • 不眠
  • めまい、立ちくらみ、耳鳴り、息切れ
  • 肩こり
  • 四肢の冷感、胸部圧迫感

<病院での治療法>

  • ほとんどの場合、不快症状を抑えるための治療が行われるのみ
  • 低血圧そのものの薬物治療
    精神安定薬、自律神経調整薬、昇圧薬、血管収縮剤等
  • 症候性の場合は患部の治療
  • 生活指導

本態性の場合、日常の生活習慣の改善がもっとも大切になります。

<低血圧改善を目指そう>

  • バランスのとれた食事
    • 食事、水分、食塩は適量に。間食は控える
    • 蛋白質(肉、魚、乳製品等)、ミネラル(海草など)、ビタミン(野菜や果物)を豊富に
    • カフェインを含んだもの(コーヒーや紅茶)には血圧を上げる効果がある(ただし、飲みすぎは注意)
  • 過労を避け、十分に休息を取る
    • 急に立ち上がるなどの動作は避ける
    • 眠るときは頭部を高くする(起立性低血圧に有効)
    • 食後は横になり休息するとよい
  • 規則正しい生活
    朝に起き、夜には寝る生活を心がける
  • ストレスをためない
    ストレスから自律神経失調症となり、低血圧が起こることもある
  • 人ごみや猛暑などを避ける

ちなみに低血圧と貧血は、症状が似ているために混同されやすいようですが、原因もまったく違います。また、低血圧と診断されるほとんどの方が『本態性』であるといわれていますが、体内を蝕む大きな病気のサインのひとつとして低血圧が起きる場合もあるのです。自分はこうだからと決め付けず、低血圧によるものと思われる不快症状が続く場合は一度医療機関の門をたたきましょう。


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